姫路市にてボロボロになった石調セミラック外壁の塗り替え・スレート屋根塗装・シャッター塗装の工事の概要
現場住所 | 姫路市 |
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施工内容 | 外壁塗装・屋根塗装・付帯部塗装・シャッター塗装 |
施工箇所詳細 | 外壁・屋根・付帯部・シャッター |
外壁使用塗料・塗料色(下塗り) | ファインパーフェクトシーラー〈日本ペイント〉 |
外壁使用塗料・塗料色(上塗り) | 中塗り:<アンダーサーフDS> 吹き付け塗料:<セラスキンsi> <グッセラ・Gキャスト> |
屋根使用塗料・塗料色(下塗り) | パーフェクトベストシーラー〈日本ペイント〉 |
屋根使用塗料・塗料色(上塗り) | パーフェクトベスト〈日本ペイント〉 |
工事金額 | 1,364,000 |
ご依頼のきっかけ・ご提案内容
築年数20年超の戸建ての屋根塗装にてお問い合わせがございました。
スレート屋根で今まで屋根塗装は一度もされていなかったとのことで、外壁だけは15年ほど前に塗装をされておられました。同時に駐車場のシャッター含む全体の塗装もご希望でした。
現場のご自宅を調査させていただいたところ、屋根は経年による汚れがが目立ち、苔やカビの繁殖が見られました。
駐車場のシャッターも錆ついた箇所がいくつも見られましたので、塗り替え時期といったところでした。
問題は外壁です。前回に塗装工事をされた際に、施工された業者さんからメンテナンスはクリヤー塗装で大丈夫と仰られたので、できれば外壁もクリヤー塗装を考えているとのことでしたが、外壁を調査するとポロポロと塗装が剥がれてしまっています。
既存の外壁は石調の吹き付け塗装がされており、劣化により石調のクリヤーが無くなり、手で触るとぽろぽろと石調の石が取れてしまっている状態でした。
残念ながらこの状態ではクリアー塗装は行えないため、施主様に説明させていただいた上で、外壁の耐久性を高めつつ質感を再現できる方法にて再塗装をご提案させて頂きました。
姫路市にて行った外壁塗装、塗り替え工事のご紹介です。
Contents
施工前の様子
こちらが施工前の外壁の様子です。
既存の石材調の塗料がポロポロと崩れてしまっているのが見受けらます。
このような砕石材が塗料に配合されたものは「石調セラミック塗料」などと呼ばれており、「石材調の意匠性」、「遮熱効果」、「低汚染性効果」など耐久性とは違った機能を発揮する役割があると言われています。
一時期では「約20年の耐久性があるセラミックの天然石」などという間違ったセールストークで流行してしまい、メンテナンスフリーの塗料などと謳われているケースもございました。
しかし、実際にはメンテナンスは必要です。何よりメンテナンスフリーの塗料など存在していません。
経年に伴い耐久性が落ちて劣化してくると、表面の砂や石を固定しているのりが劣化してこのように落ちてきてしまいます。
こうなってしまっては残念ながらクリヤー塗装ではどうすることも出来ません。
お客様も想定外の出来事ですが、説明させていただいた上で塗り替えを行わせて頂く運びとなりました。
こちらは屋根の塗装前の様子です。
経年劣化が進行し、色が敢えてカビも発生しています。
施工中の様子
高圧洗浄
まずは塗装前における下地調整を行います。
高圧洗浄で旧塗膜や蓄積された汚れを取り除いていきます。
屋根にも苔やカビが見られますので、しっかりと取り除くことが大切です。
塗装の仕上がりだけでなく、塗料の性能にも影響してきます。
ベランダもついでに洗浄をさせて頂きました。
駐車場のシャッターも同様に洗浄を行います。特に錆が発生しておりましたので、ケレン作業と併せて取り除いていきます。
余談ですが、外壁の洗浄は石材が飛び散り困難を極めました(笑)顔にも沢山あたるので、目に入らないよう注意しながら作業しております。
脆弱して取れてしまう石材はなるべく取り除けるように、トルネード式の先端ノズルを使用して2日に分けて洗浄を行っています。
屋根塗装
屋根塗装の工程からご紹介していきます。
タスペーサーの取り付け
洗浄後に行うのがタスペーサーの取り付けです。
スレート屋根の塗装には「縁切り」という工程が必要で、こちらは縁切りの工程を簡略化させるための部材になります。
スレート同士が重なり合う隙間は、雨水が排出されるための隙間ですが、塗装することで塗膜で塞がれてしまうのです。
それを防ぐためにカッターなどを使用して塞がった箇所を切っていく作業を「縁切り」と呼びます。
今までは時間も労力のかかる作業でしたが、タスペーサーが登場してからは時間短縮に繋がりました。
タスペーサーの種類によっては、下塗りの後に挿入するものと、高圧洗浄の後(下塗りの前)に入れるものとがあります。
屋根材を傷つける恐れがない点も、タスペーサーの魅力です。
▷参考記事:スレート屋根塗装で必須の「タスペーサー」について解説
棟の錆止め塗装
こちらは棟の錆止め塗装の工程です。
スレート屋根などの棟には板金が使用されており、こちらは金属性のため水や空気に弱く錆びついてしまう恐れがあります。
ですので、下塗り塗料には防錆効果が備わった錆止め塗料を使用して塗装を行います。
仕様塗料はロックペイントの「サビカットⅡ」です。名前の通り錆をカットしてくれる優れた塗料です。
屋根の下塗り
屋根の下塗り工程です。
日本ペイントの「ファインパーフェクトベスト強化シーラー」にて下塗りを行っていきます。
下塗りには上塗り塗料の定着力をもたせる効果と、屋根材の吸い込み(塗料)を抑える効果があります。
特に塗装の劣化で防水性を失ったスレート屋根では、塗料を吸いこんでしまうため上塗り塗料まで吸い込まれて塗料の効果が発揮されません。塗りムラの原因にもなりますので、下塗り塗装は2回行わせて頂きました。
一部、ひび割れた屋根材がございましたので、シールで補修致しました。
屋根の上塗り
屋根の上塗り塗装の工程です。
使用塗料は日本ペイントの「ファインパーフェクトベスト」です。
最近では主流となってきている耐候性に優れたラジカル制御形の塗料になります。
屋根は常に紫外線や雨風を受けておりますので、耐候性、耐久性に優れた塗料を使用することでご住宅の寿命を長くさせる効果にも期待できます。
中塗り、上塗りと2回に分けて塗膜を形成し、これにて屋根塗装は完了です。
色褪せて真っ白になっていた屋根も艶のある綺麗な仕上がりになりましたね!
外壁下地調整
外壁の下地を整えていきます。
手動でもこれだけの石材がポロポロと取れています。
新調する塗料の定着力にもかかわってきますので、入念にケレン作業を進めていきました。
外壁に取り付けられた付帯部も外せるものをは外して塗装を行います。
外部コンセントやエアコンホースのスリムダクトなど。
インターホンや照明なども外してしまいます。
御覧頂いた通り、こうした外壁に備え付けられた設備などの裏は基本的に塗装されていません。
皆さんも試しにひとつ外して確認してみてください。丁寧な塗装業者さんであれば塗装されいるかもしれませんね。
塗装屋小幡では、こうした細かい箇所にも塗装を必ず行っています。お客様からしてみれば塗装したかどうかも分かりませんが、塗装の仕上がりが全然違います。特にチリ際といった、隅っこ部分の仕上がりです。自己満足と思われるかもしれませんが、しかし、設備の交換や移動を行ったとしても跡が目立つこともありません。
外壁を塗装するのであれば、こうした細かいところまでやっておくことが塗装職人として大事な事だと私は思っています。
外した箇所の外壁は補修を行い、外壁と同じように塗装していきます。
塗料がかからないようにしっかりと養生を行い、既存の劣化したコーキングも撤去を行っておきます。
シーリング打ち替え
サイディングの目地やサッシ周りのシーリングを打ち替えます。
マスキングテープで養生を行い、新しくシーリング材を補充していきます!
サッシ周りのシーリング劣化は特に雨漏りの可能性に繋がりますので、定期的に打ち替えを行い、劣化症状にも気をつけなければなりません。
外壁塗装
外壁の下塗り
塗装前の下準備が完了しましたので、外壁塗装に取り掛かります。
まずは「ファインパーフェクトシーラー」にて下塗りを行っていきます。
中塗りに加えて吹き付け塗装を行いますので、しっかりと密着性を高めておかなければなりません。
外壁の中塗り
次に「アンダーサーフDS」にて中塗りを行います。
こちらはスタッコ仕上げや意匠仕上げなど、厚膜の外壁に適した塗り替え塗料です。
ポロポロと剥がれてしまっていた箇所はいわば凸凹の状態になっていますので、平滑にする働きも備わっています。
外壁の吹き付け塗装
吹き付け塗装を行っていきます。既存の質感をそのままに調色を行いながら調整していきます。
仕様塗料は「セラスキンSi」です。
こちらは砂壁模様の吹付塗料で、粗面感ある砂壁模様のテクスチャーが、建物に立体的な表情を与えます。
吹き付ける量や角度によって意匠性が変わるため、狙ったデザインにするのには確かな技術が必要です。
見極めながら作業を進めていきます。
次に使用する塗料は「グッセラ・Gキャスト」です。
こちらも立体感のある仕上塗材の塗料になります。
意匠性の高い凸凹とした質感を生み出し、玉の大きさはガンの口径やエアー芯の位置を変えながら調整します。
もともと外壁のサッシ周りは濃い目の着色が施されておりましたので、元の色に合わせながら吹き付けを行いました。
吹き付け塗装だけで3回塗りを行っております。
納得の仕上がりになりました。
既存の意匠性はそのままに、耐久性を高められています。
しかし、これで終わりではありません。
外壁クリア塗装
最後の仕上げにクリヤー塗装を行います。使用塗料は「メルトップSi」の艶ありです。
表面に艶が生まれ、美しい見た目に仕上がるだけでなく、紫外線吸収剤の添加により耐久性も向上します。
また、表面が保護されることで石材の剥がれも防止されるため、より強い外壁へと生まれ変わります。
こちらのクリヤー塗装も2回吹き付けを行いました。
通常の外壁塗装では「下塗り・中塗り・上塗り」の計3回塗りが基本ですが、今回はなんと7回塗りです!(笑)
勿論、多ければ多いほど良いという訳ではありません。
お住まいの外壁材に合わせた塗料と仕上げ方によって使い分けています。
外壁塗装はこれで完了です。
こうした幅広い施工方法をご提案できるのも、長年培ってきた職人としての知識と経験があるからこそです。
取り外していた設備等も元に戻していきます。
いかがですか?しっかりと裏側まで綺麗に塗装されていますよね。
もし、インターホンの位置を変えようと思った場合、塗装されていなければ裏側が目立って仕方がありませんが、綺麗に塗装されていれば問題ありません。
そこまで徹底的にやるからこそ、ようやく皆様に喜んでいただけるのだと考えております。
外壁との隙間まで綺麗に塗装されているので、隅々まで綺麗ですね。
エアコンホースの穴にはもともとパテがついておりませんでしたので、こちらも新しくパテをつけておきました。
テープの巻き直しもさせて頂いています。
取り外していたスリムダクトはパーツ毎に、再塗装しております。
再び塗装し終えたスリムダクトを取り付けます。
隙間はシール止めをして、雨水の侵入を防いでおきます。
付帯部塗装
付帯部の塗装を行っていきます。
付帯部とは外壁や屋根以外の、家に付属している部材の総称です。
代表的なものでいうと雨戸や雨樋、軒天や破風板などがそうです。
外壁塗装や屋根塗装のタイミングで一緒に塗装することで、耐久年数を揃えることも可能です。
雨戸やシャッターBOXは鉄部ですので、下塗りには錆止め塗料を使用しています。
中塗り、上塗りの2回塗りで綺麗に仕上げていきます。
外の散水栓の蓋や水切りなど、細かな所も塗装します。
塗れる所はとことん塗らせて頂いています。
駐車場シャッター塗装
残すは駐車場のシャッターです。
支柱の中に雨水が入り込んでいるため、錆が混ざった水が流れてきています。
まずはしっかりとケレン作業を行い、塗料がうまく密着するように下地を整えます。
まずは全体のフレームに錆止め塗料を塗布していきます。
塗料は「パワーバインド」を使用しています。
錆止めは錆の発生を抑制します。鉄部の下塗りには欠かせない工程です。
フレーム上部には隙間があり、恐らくここから雨水が侵入していたと思われます。
新しくシーリングを打ち込み、防水対策を行いました。
次に上塗りです。
塗料は「パワーウレトップ」です。
ローラーで塗りムラ無く、綺麗に仕上げていきます。
フレーム箇所もピカピカになりましたね。
後はシャッター部分の塗装です。
シャッター部分は吹き付けにて塗装を行います。
巻き上げ式のシャッターは塗膜が分厚くなるとシャッターが巻き上がらなくなる恐れがあるため、ローラーでの施工は基本的に行いません。
こちらも2回に分けて吹き付けを行いました。
塗膜が厚くなりすぎないように、調整を行っています。
これにて駐車場シャッターも完了です。
完工
外壁塗装、付帯部・シャッター塗装と終え、これにて完工です。
担当者の声
この度は「塗装屋小幡」にご依頼頂き誠にありがとうございます。
まさか外壁がこんなに劣化しているなんて・・。とお客様も当初はショックを受けられておられました。
まったく予定していなかった吹き直しによる外壁塗装ですが、無事、綺麗に吹き直しが行えて弊社も大変嬉しく思っております。
ここ姫路市でも訪問販売が多く、私の家にもやってこられます。
「石材調のセラミック塗料」は20年以上もつ高級感のある塗料などと言って販売されていますが、戸建てのサイディングには適していません。
表面を保護するクリア塗料が劣化すると石材がボロボロ崩れてきます。耐久年数は10~15年で、塗り替えも難しい塗料です。
外壁塗装は決して安い工事でもありませんし、分からないことも多いのが事実です。
だからこそ納得のできる、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
代表の小幡はただひたすら真摯に「完璧な仕上がり」を追求し、職人としてのこだわりと誇りを持って施工しております。
セラミック塗料の塗り替えなど塗装のことでしたらなんでもお気軽にご相談ください。
姫路市近郊での外壁塗装など塗装工事は、ぜひ塗装屋小幡をご用命ください。
お客様の声
後日、お客様よりアンケートを頂戴いたしました。
ご丁寧にありがとうございます。
お客様からは、「迷い悩んでいた時も納得出来るまでつき合って下さり、本当に小幡さんにお願いしてよかったです。」
とありがたいお言葉をいただき、大変うれしく存じます。今後も何かお悩みのことがありましたらいつでもご相談ください。
詳しくは下記をご覧ください。