外壁に生えた苔を落とす方法と予防法を解説
2022/12/21
外壁に苔が生えてしまい、どのように落とせば良いかお困りではありませんか。
外壁に苔が生えていてもすぐに建物に大きな悪影響があるわけではありません。
しかし放置していると外壁を傷めてしまいます。
苔の落とし方には、自分でできるものと業者へ依頼するもので違いがあります。
そこで今回は、苔を落とす方法と予防法を解説しています。自分に最適な方法を見つける手助けになるはずですので、ぜひ参考にしてください。
Contents
外壁に苔が生える原因
苔が生えるのは、胞子が付着した場所に適切な水分や湿度があることで繁殖します。
たとえば近くに川や森、水場などが近くにある場所は湿度が高く胞子が飛んできやすいため苔が生えやすくなります。他にも北側の外壁など日当たりや風通しの悪い場所にも苔は生えやすくなります。
モルタル外壁やALC外壁など表面に凹凸があるセメント系の外壁は、水分を吸収しやすく、また水が溜まりやすいため苔が生えやすい外壁です。
他にも一部の窯業系サイディングも苔が生えやすくなっています。
苔が生えているだけなら大したことないと思われるかもしれませんが、外壁の表面を保護する塗膜が劣化しているサインでもあります。
表面の塗膜は防水性を有しており、機能しているうちは水分を寄せ付けませんが、劣化してくると水分から外壁を守る力が衰えて汚れや水分が付着しやすくなり、やがて外壁そのものが水分を含んで苔やカビが生えやすくなってしまいます。
放置しているとどんどん外壁そのものにダメージが蓄積され、劣化が進行してしまいます。
外壁に生えた苔を自分で落とす方法2つ
外壁に生えた苔を自分で落とす方法は、以下の2つです。
- 家庭用の外壁洗浄剤で洗う
- 家庭用の高圧洗浄機を使う
低い位置に生えている苔で、年数が浅く軽度のものであれば、自分で落とせます。業者に頼むより安価で、日数もかからずに済ませられるのでおすすめです。
それでは、詳しく解説します。
家庭用の外壁洗浄剤で洗う
家庭用の外壁洗浄剤を使用して落とす方法です。
苔の範囲がそれほど広くなく、外液の高い場所に生息していない場合に行えます。
ホースであらかた苔を落とした後、洗浄剤を塗布して洗います。やわらかいスポンジなどに含ませて苔を落としていきましょう、洗浄剤によって使用方法が異なるので、注意が必要です。
なかなか落ちない苔をたわしなどで強くこすってしまうと外壁を傷つけてしまう恐れがあるためやめておきましょう。
また手が届かない位置の苔を梯子や脚立で落とすのは不安定な作業となり大変危険でおすすめできません。高所の苔や広範囲の苔は業者に依頼した方が確実です。
家庭用の高圧洗浄機で洗う
高圧洗浄機は、業者も苔を落とすために使うものです。
加圧した水を噴射し、付着した苔を落とします。家庭用は業務用に比べてやはり威力が劣りますが、軽度の苔であれば問題なく洗えます。
しかし外壁や塗膜が劣化していると、水圧で傷めてしまうこともあります。またびっしりとこびりついた広範囲な苔は、業者でないと取り除くことができません。発生して時間が経った苔は、業者に任せた方が良いでしょう。
外壁に生えた苔を業者に落としてもらう方法3つ
自分では落とせなくなってしまった強固な苔や高所の苔は、業者に依頼する必要があります。
業者に依頼した場合の方法は、以下の3つです。
- 高圧洗浄
- 業務用クリーナーで洗う
- バイオ洗浄
苔は繁殖力が強いため、一見きれいになったようでも、苔の根が残っているとまた再生してしまいます。
広範囲に広がったものや高所まで到達したものはもちろん、自分で落とせる苔でも確実に綺麗に落としたい場合は、業者に頼むのがおすすめです。
それでは、詳しい洗浄の仕方について解説します。
高圧洗浄
業務用の高圧洗浄機は、70〜100kgに加圧した水で洗い流します。威力も強いので、こびりついた苔でも問題ありません。
外壁や塗膜の状態を見て、水圧を調整しながら洗浄していきます。
費用相場としては、1㎡あたり200〜250円です。この他に、施工をおこなうための足場や養生の料金も上乗せされます。
業務用クリーナーで洗う
業務用クリーナーは、高圧洗浄機と同様、家庭用のものより強力になったクリーナーです。
取り扱いに注意が必要であったり一般家庭では入手できなかったりするため、業務用クリーナーでの洗浄を希望する場合は業者に依頼しましょう。
バイオ洗浄
バイオ洗浄は、薬剤であらかじめ細菌を分解したうえで高圧洗浄をおこなう洗浄方法です。
通常の高圧洗浄は水のみでおこなうものですが、バイオ洗浄は細菌の分解までおこなっているので、より細部まで洗浄できます。
費用相場は、1㎡あたり500〜800円です。高圧洗浄よりも高くなりますが、苔が根深い場合は隅々まで洗浄できるので高い効果を期待できます。
【外壁の苔の洗浄の施工事例】
外壁に生える苔の予防法
外壁に生える苔を予防する方法は、以下の3つあります。
- 光触媒塗料を使う
- 苔の発生を防ぐ薬剤入りの塗料を使う
- 定期的に自分で手入れをする
光触媒塗料を使う
光触媒塗料とは、太陽光を当てることで苔の胞子を浮かせるという機能をもつ塗料です。
浮いた胞子は雨天時に雨と一緒に流れていくので、美しさを保つことができます。自分たちで念入りに手入れをする必要もないので、便利です。
日の当たる場所で苔の発生を抑えたい場合は、光触媒塗料を使うと良いでしょう。
苔の発生を防ぐ薬剤入りの塗料を使う
塗料には、苔の発生を防ぐ薬剤が入ったものもあります。こういった塗料を使うと苔の胞子が付着しても繁殖しにくくなり、胞子も取り除きやすくなるので、長く美観を保つことが可能です。
薬剤入りの塗料は、光触媒塗料とは異なり、日当たりを気にせずに使えます。そのため、日当たりの良し悪しで光触媒塗料と使い分けるのもおすすめです。
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定期的に自分で手入れをする
定期的に自分で手入れをすることでも、苔を予防できます。
手入れ方法としては、45度以上の熱湯を含ませたタオルで拭き取る方法と、酢を3〜20倍に薄めたものを塗布する方法があります。どちらの方法でも、月1回程度のペースでおこなうと良いでしょう。
手軽にできる方法ではありますが、時間と手間が掛かるのがデメリットです。また、高所部分となると自分では対処できなくなります。これらのデメリットを解消したい場合は、業者に依頼するのが最適です。
まとめ
外壁に生えた苔を落とす方法は、自分でおこなえるものと業者でしかおこなえないものの2種類あります。
高所部分の場合や、手間とお金を掛けても綺麗に仕上げたいという場合は、業者へ依頼するのがおすすめです。
また、予防する際も便利な塗料が2種類あります。光触媒塗料と苔の発生を防ぐ薬剤入りの塗料がありますので、日当たりの有無で使い分けると良いでしょう。
苔がこびりついてしまうと、やはり見栄えが劣ってしまいます。
そして見栄えだけでなく、放置していると外壁そのものまで傷んできてしまいます。外壁を長持ちさせるめにも、苔を予防し、気になる場合は外壁塗装業者に依頼して苔の洗浄や、塗り替えをご検討ください。
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